上野厚労大臣の会見
上野厚労大臣が6月16日、記者会見の冒頭、糖尿病治療薬マンジャロ等の適正使用について注意喚起を行いました。また医療機関等に対しても通知を発出するそうです。食欲の抑制効果があるのでダイエット目的で使用するケースがあることを受けてのことです。
痛みや炎症を抑えたり、血圧や血糖値を下げたりとお薬には薬効があります。だから、食欲を抑える効果があると聞けば、ダイエットに結び付ける人が多いのも分かります。しかし、お薬本来の目的から逸脱して服用した場合、効果が無いばかりか、逆に健康を害する場合があることを大臣は強調されておりました。
本来は糖尿病治療薬なのにダイエット(病気の治療ではない)目的でお薬を使用するということは、場合によっては本当に必要な患者さんにお薬が行きわたらないことにもつながるのではないでしょうか。かつて新型コロナの流行の際、一時的にお薬が足らなくなることがあったことは記憶に新しいでしょう。お薬も無尽蔵にあるわけではないのですから、目的外の服用はやはりやめた方がいいのではないかと思います。


過去最大の人口減少
梨等の果樹は春先に立派に伸びた枝を剪定します。こうしないと実が付かないのです。植物でも動物でも、充分成長した個体は、より大きく強く成長することにリソースの大部分を費やします。そのために実を付けたり子どもを産んだりと言う繁殖にあてられるリソースは減ります。一方で、生存環境が厳しかったり、成長する前に捕食されるような、例えば荒れ地に生える雑草とか小動物は自分自身の成長よりも繁殖の方に多くのリソースを配分します。つまり、少子も多子も生き物の生存戦略そのものだと言えます。
ところで日本の人口が5年間で約310万人減少し、過去最大の減少幅だったことが国勢調査の結果判明したと, 先月報道されました。乳幼児死亡率の低下と平均寿命の伸長は生物としての生存環境が優れていることを示しています。つまり人間も、繁殖より自分自身の成長により多くのリソースを配分しているわけです。現在の若者たちが結婚をあきらめたり、出産に消極的なのは社会的、経済的要因もさることながら、生物学的ファクターによる部分もあるのでしょうか。
政府や自治体が行う様々な少子化対策、多くは政策的経済的誘導策ですが、今のところ効果が見えないのは少子化の背景にある、この生物学的ファクターのせいなのかもしれません。

情けない話
4月25日(土)、名古屋へ旅行を予定していたのですが、前日の4月24日に葬儀の連絡があり、旅行を中止しました。重なる時は重なるものです。お世話になった人や懐かしい人に会う予定だったんですが残念でした。思うとおりにならないのがこの世の常と分かった風な口を利く癖に、いざ自分の身に降りかかるとくよくよ落ち込んでしまう、なんとも情けない話です。
辛い時や苦しい時、「やまない雨は無い」「春は必ずやってくる」と言って自分を励ます癖に、満ち足りて幸福な時、「この幸福がいつまでも続いてほしい」と無理なことを願ったりもします。やまない雨が無いように、いつまでも続く晴天もないんです。
頭では分かってはいるけれども、いざ自分の身で試されるとみっともなく狼狽えたり取り乱したりするわけですから、本当のところは分かってはいないのかもしれません。還暦を迎えるのに、耳順どころではない、まだまだ修養が足りません。


オイルショック
アメリカとイスラエルがイランを奇襲、イランが報復措置としてホルムズ海峡を事実上封鎖し原油価格が高騰し、日本をはじめ世界各国の経済や市民生活に深刻な影響が生じています。これは1970年代に二度起きたオイルショックを彷彿とさせます。第1次オイルショックの時、自分は小学生でしたがニュースやテレビでやたらと「省エネ」と繰り返していたのを憶えています。
エネルギー危機の中、逆境の中で日本は技術革新に励み、特に自動車では優れた燃費性能を実現しました。その自動車産業が後の日本の経済をけん引し、今でもけん引しています。その意味では、日本はオイルショックを巧みに乗り越えたのだと思います。
人生黄昏を目前にして、今さら日本経済がどうこう語れませんが、令和のオイルショックもうまく乗り越えられればいいと思います。

新たな戦争
冬季オリンピックで日本人選手の活躍が連日報道されていました。台湾問題やウクライナ戦争をはじめ、何かと騒がしい中で、こうしたニュースは清涼剤のようにすがすがしい感じがしました。
しかしオリンピックが終わるや否や、中東で新たな戦争がはじまりました。これから原油価格の高騰が起きることが考えられ、これから始まる物価高対策も積極財政の行方が気になります。