9月。
9月に入って急に暑さが弱まりました。あまりの急激な変化に体調が追いつかない人もいるかもしれません。特に夏風邪には気を付けたい時期です。
9月には秋の彼岸があります。昔から、「暑さ寒さも彼岸まで」と言われてきました。昨日よりも今日、今日よりも明日と一歩一歩、秋に近づいています。寝苦しかった夏の夜も過ぎ去り、朝夕が涼しくなります。照りつける日差しもやわらかくなります。一年の内で穏やかで過ごしやすい季節が巡ってきます。
ところで、私事で恐縮ですが、明日、所用で由布院を訪れます。高原の町は一足先に秋に染まっているかもしれません。
束の間の涼
厳しい暑さが続く中、昨日は午後から夕方にかけて激しい雷雨に見舞われました。バケツをひっくり返したような雨と、終始鳴り響く雷鳴。夕立と言うには激しすぎる荒天で、県内各地で大雨警報が次々と発令されていたようです。
それでも、この雨のせいで熱せられた地面が冷やされ、滞留していた熱い空気もかき回されて束の間の涼しさがありました。
これまでずっと熱せられてきた大分県をまるごと冷やしてくれたというわけです。仮にこれを人間の力でやろうと思えばどうなるか。膨大な量の真水をどうやって準備するか。広い範囲で同時に散水するための輸送と圧送にどれだけの機械や設備が必要か。しかも、数時間にわたり大分県全域で同時に行わなければいけません。準備だけでも長い時間がかかるし、莫大なエネルギーを消費するでしょう。でも自然はわずか数時間でそれをやってのけたのです。
雨と稲光を見ながら、今さらながら自然のすごさに感心をしました。
獣医学部開設、全面解禁に思う。
愛媛県今治市での獣医学部の新設に絡む疑惑で持ちきりですが、とうとう政府は日本全国津々浦々、希望があれば獣医学部新設に応じると発表しました。
国の根幹をなす農業に関わる獣医師は、長く政策によりその数がコントロールされてきました。もしも、今後獣医学部の新設が相次いだら、獣医師の数は今の水準を大きく上回ることになるでしょう。このことの是非は置いといて、ここで一つの疑問があります。
獣医師となるには机上の勉強だけなく実習が不可欠です。そのためには生きた動物たちが必要です。例えば、牧場、動物園、そして動物病院での学生たちの受け入れはどうなっているのでしょうか。一つの獣医学部で100名近い学生が今後新しく増えるものと思います。こうした大勢の学生が動物の治療に触れられる環境を整えるのは並大抵のことではないでしょう。獣医学部の新設で学生がどれだけ集まるのか、教員はどう確保するのかという疑問はニュースなどでも聞かれますが、こうした実習動物たちの確保についてはあまり聞かないと思うのは自分だけでしょうか。
箱だけ作ればなんとかなるという旧態依然とした考え方はもはや無いとは思いますが、動物とはいえ大切な「いのち」を預る仕事です。政府もしっかりとした対応をしてほしいものです。
受動喫煙防止
2020年の東京オリンピックに向けて、我が国でも本格的な受動喫煙防止対策の審議が始まっています。しかし、報道を見る限り、「不協和音」ばかりが聞こえてくるような気がします。
煙草の煙がもたらす深刻な健康被害を考えると、意に反して煙草の煙にさらされるのは不条理極まりないことです。受動喫煙の防止のための一定の規制は理にかなっていると思います。
実はかつて自分も喫煙していました。その頃、交通機関や駅などの公共の場所で次々と全面禁煙となっていました。喫煙する場合は決められた喫煙場所か自宅に限られるようになりました。しかし、それを特段不便とは思いませんでした。煙草の煙で他人に迷惑をかけないことは基本的なマナーだと思っていました。
今回の受動喫煙防止対策は、人の多く集まる飲食店等も禁煙の対象とする、言わば一歩踏み込んだ内容になっています。煙草を吸える場所が奪われていくと感じるのではなく、決められた場所で喫煙をする、基本的なマナーへの回帰であると思うことが喫煙者の矜持であると思います。
日本の再生医療
脳梗塞等で損なわれた脳細胞は決して再生しないというのが今までの常識でした。しかし日本の再生医療ベンチャーの開発する細胞再生薬を用いれば、この常識は覆され、脳細胞が再生する効果が期待できると言われています。この薬は昨年から治験が始まっていますが、実用化されれば脳梗塞だけでなく認知症にも効果が期待できると言われています。
まさに夢の薬ですが、これも日本の再生医療技術のおかげです。京都大学の山中教授がノーベル賞を受賞し、一躍脚光を浴びた再生医療は着実に開発が進んでおり、今では日本が再生医療の最先端をゆくと言われています。
これを強力に後押ししているのが改正薬事法です。従来、日本ではせっかく先進的な技術が開発されても承認を得るまでに十年近くも時間がかかり、そのために実用化という観点からは欧米に大きく水をあけられていました。それが2015年に薬事法が改正され、そのために早ければ2年という短期間で承認が得られるようになったのです。
そのため、今では日本だけでなく世界中の医療ベンチャーが日本での実用化を目指して続々と集まってきています。
片麻痺の方や認知症の高齢者をはじめとした疾患に苦しんでいる人たち、そしてその人たちを支えている周囲の人たちにとって福音となり得る日が近くまで来ています。