厚生労働省が、終末期医療に関し、治療方針の決定手順などを定めた国の指針(ガイドライン)を改定する方針を決めたと報道がありました。(2018年1月7日 大分合同新聞)
従来のガイドラインでは、終末期医療は主に病院を念頭に置いていました。しかし、昨今、国は住み慣れた場所で最期まで暮らせるよう「地域包括ケア」や在宅医療を積極的に推進しています。
このような国の施策、そして実際に看取りを行っている医療や介護の現場の状況の変化に対応するための、今回の改定となったものと思われます。
患者個人の意思の尊重という観点から、これからの看取りは多様な形になるものと思われます。しかし、最も重要なことは、最期まで尊厳を保ち続けることではないでしょうか。
我が国は、平均年齢は世界でも類を見ないほど長い長寿国です。ただこの平均年齢というのは単に寿命の長さであり、「量」の話でしかありません。
それよりも、自分らしく、心穏やかに、尊厳を失うことなく死を迎える、いわゆる「質」の問題が今後浮上してくるものと思われます。 「量」については、ある一定の達成感を得る事が出来たと思います。
今後は、「質」の充実が求められています。 <<戻る>>