米医学誌「ニューイングランド医学ジャーナル」で先月発表された研究結果では、中国では感染者1000人中の喫煙者の割合が12.6%であることが示唆されているが、世界保健機関(WHO)によれば中国の一般人口の習慣的喫煙者の割合は約26%とこれよりもはるかに高い。今回の研究もこれに同調する結果となっているのだ。
研究チームのメンバーで、仏パスツール研究所の著名な神経生物学者のジャンピエール・シャンジュー氏によると、今回の研究では、ニコチンが細胞受容体に付着することで、ウイルスが細胞に侵入して体内で拡散するのを阻止する可能性があるとする説を提唱しているという。(時事ドットコムの記事より抜粋)
新型コロナに対抗するには喫煙が有効なのだそうだ。だが本当か?フランス、中国とも「患者」と「軽症の感染者」とを対象としており、死者はカウントされていないようだ。私は死者の中で喫煙者の割合がどれくらいかを知りたい。もしも高い割合だったら、この記事の結論は違ってくる。つまり喫煙者は高い確率で重症化あるいは死亡してしまうから生きている患者や軽症の感染者の中の喫煙者の割合は当然低くなる。だとすると新型コロナにとって喫煙は重大な脅威でしかない。記事の内容とはまるっきり逆の結論だ。
もっとも、こんなことは既に検証済みなのだろうが、とは言うものの、昨今の禁煙ブームの中、喫煙者が溜飲を下げる記事であることは間違いないと思う。またこの記事がきっかけで喫煙しようという人も出てくるかもしれない。喫煙は何かと批判される昨今だが、コロナウィルスの対策として有効ならば大いに活用すべきだ。禁煙ファシズムという暗愚な風潮に惑わされず解明されることを期待したい。
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